細胞宇宙と脳のシナプス

 細胞宇宙はプランク定数の値が物質宇宙と異なる非物質宇宙であり、物質宇宙と非因果的に情報を交換する。神経細胞の樹状突起と接するミトコンドリアのうち、対応する細胞宇宙から細胞宇宙陽子が消滅するもの M がただ1つある。ただし、 M に対応する細胞宇宙には神経細胞にあるミトコンドリアDNAに対応する細胞宇宙電子が集結する。また、神経細胞に対応する細胞宇宙は絶対零度である。(この細胞宇宙で生じる細胞宇宙中性子の生成消滅による核反応は、決められた温度の黒体放射の生成という目的を持たないため、エネルギー(細胞宇宙ニュートリノ)を過剰に生産でき、細胞宇宙ニュートリノと1対1で対応するタンパク質の過剰生産を引き起こす。これが神経変性疾患である。)
 神経細胞のミトコンドリアDNAに対応する細胞宇宙電子は、スピンの総和を0に保ちながら、ミトコンドリア M の内膜の表面に集結し、2次元正方格子をつくる。この内膜に対して対称的な2個の細胞宇宙が生じるとき、スピンの向きが内膜に対して対称的になるので、内膜の両面の各々はイジング模型になる。(ただし、これらの過程は非因果的である。)すなわち、内膜(xy平面)の片面にはz軸方向のスピンを持つ細胞宇宙電子が並び、反対の面にはマイナスz軸方向のスピンを持つ細胞宇宙電子が並ぶ。
 内膜の片面に着目すると、細胞宇宙電子の各々がz軸方向につくるスピン磁気モーメント μ μ = e 2 m c である。ただし、 e は細胞宇宙電気素量、 は細胞宇宙プランク定数を 2 π で割ったもの、 m はミトコンドリアDNAに対応する細胞宇宙電子の質量、 c は細胞宇宙光速度である。このスピン磁気モーメント μ がxy平面上につくる磁束密度 B 0 は、z軸方向にのみ成分を持ち、 B 0 = 1 r 3 e 2 m c である。ただし、 r はスピン磁気モーメント μ をつくる細胞宇宙電子からxy平面上の各点までの距離である。スピン磁気モーメント μ をつくる細胞宇宙電子がxy平面上に格子状に並ぶと考えると、すべてのスピン磁気モーメント μ の効果をxy平面上の中心 O で足し合わせた磁束密度 B は、格子間の距離を r 0 として、近似的に、 B = k r 0 3 e 2 m c である。ただし、 k = n 8 n 2 = 4 3 π 2 である。(点 O を中心とする正方形の1辺の長さの半分が n r 0 のとき、その正方形の辺の上にある点と O の距離を n r 0 で近似すると、この k を得る。)また、スピン磁気モーメント μ の効果を周期的境界条件にもとづく最近接距離を用いて近似する。(すなわち、すべての細胞宇宙電子は正方形の中心 O でスピン磁気モーメント μ の効果を受けると考える。)また、この磁束密度 B は2次元正方格子の両面に生じるものを形式的に足したものである。
 絶対零度の2次元系に一様な磁束密度 B がz軸方向に生ずる状況は、量子ホール効果の類似である。すなわち、この状況では、2次元系の面積を S とし、磁気長を l として、縮退度 d d = S 2 π l 2 であるランダウ準位が生ずる。ただし、磁気長 l l = c e B = r 0 3 2 m c 2 k e 2 である。ミトコンドリアDNA(に対応する細胞宇宙電子)の数を n とすると、それをランダウ準位の縮退度 d で割った値 ν が非整数のとき、充満していないランダウ準位(伝導帯)が生じ、2次元系は金属になるが、 ν が整数のとき、2次元系は絶縁体になる。
  n ν が整数(チャーン数)になるようにミトコンドリアDNAの数 n が調整されるとすると、このチャーン数はバルク・エッジ対応によりエッジに定義される整数(カイラルエッジ状態の数)と等しくなる。エッジは2次元系(バルク)の境界であり、 M の境界でもあるが、 M の境界と樹状突起の境界は同一視できるので、チャーン数は(非因果的過程により)シナプスの数を定める。(脳内情報処理系はシナプスが実現するので、細胞宇宙側のチャーン数の操作が脳内情報処理系を実現する。)
 なお、2次元系(ミトコンドリアの断面)の1辺の長さを L とすると、 n = ( L r 0 ) 2 ν = n d = 4 π r 0 m c 2 k e 2 が成立するが、人間の前頭葉神経細胞のミトコンドリアDNAの数 n は4000個から30000個であり、それに対応する L を計算すると、 d が1の場合、25nmから521nmになる。ただし、ミトコンドリアDNAの塩基数は16kbとし、細胞宇宙光速度 c は人間のものを用いた。これらは神経細胞で現実に観測されるミトコンドリアの内膜の幅である。

公開日2024年03月20日
最終更新日2025年11月03日
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