ダークマターとダークエネルギー

 粒子が入る固有状態が増殖するとき、粒子数も増殖する。この増殖する粒子は負の無限大エネルギー粒子(ディラックの海の一部)や静止負エネルギー粒子(光媒質)である。このとき、全エネルギーは非保存量になるので、エントロピー増大により、一様確率にもとづく多項分布が生じる。この多項分布は従属変数がついたガウス分布 P ( t ) で近似できるので、ガウス分布 P t の積分 ϕ = 0 N P t d t = C 1 r n - 2 N が生じる。(この積分を N で割れば、マクロな観測量(平均値)であるニュートンポテンシャルを得る。)ただし、 σ 2 t をガウス分布の分散とし、 Γ ( x ) をガンマ関数として、 C = p 0 - 1 2 Γ ( n 2 - 1 ) 2 σ 2 π n 2 である。従属変数を無視するとき、それに対応する確率 p 0 の意味を無視して、 p 0 に適当な数値と次元を与えると、ニュートンポテンシャルの力学的解釈を得る。非保存量の非観測(これは時間の進行に対応する)は非保存量の観測を打ち消すので負のガウス分布を生むが、これは重力やクーロン力に斥力を生む。
  M を成熟ハッブル半径内の物質成分の質量とすると、次元解析により、 G M σ 2 = c が成り立つ。(クーロン力は単位体積内のディラックの海から生じるので局所的である(電荷は集積しない)。一方、重力は膨張空間の光媒質から生じるので大域的である(質量は集積する)。この集積した質量が M である。この M はダークマターの質量を含むが、ダークマターは波動関数すなわち U ( 1 ) ゲージ対称性を持たないので、ダークマターの質量は変化する。一方、ダークマターの質量は長さの単位を決めるが、長さの単位と σ 2 が決まれば時間の単位が決まるので、 σ 2 を決めるこの式は同時に時間の単位を決める。)裸の特異点が生じるとき重力ポテンシャルはガウス分布の逆過程によりデルタ関数になりバリオンの核引力と一体になる。これは宇宙検閲である。
 一方、電子の質量を m e 、陽子の質量を m p 、クーロン力をつくるガウス分布の分散(を t で割ったもの)を σ e 2 、核引力をつくるガウス分布の分散(を t で割ったもの)を σ p 2 とすると、次元解析により、 e 2 m e σ e 2 = c m p σ p 2 = であり、この2式を組み合わせると、 m e m p = σ p 2 σ e 2 e 2 c を得る。この右辺にある微細構造定数は1より小さく、分散の比も(あとでのべる理由により)1よりずっと小さいので、左辺は1よりずっと小さい。したがって、 m p m e が成り立つ。これは陽子と電子の質量比の起源である。
 陽子と電子の質量比を決める式を、 m e σ e 2 m p = σ p 2 e 2 c と変形すると、2個の電荷 e 2 が対称的なように、 m e σ e 2 も対称的である。電荷 e を0に近づけると、 m e σ e 2 も0に近づき、電子はニュートリノや光子になり、 m p は陽子の同種粒子(中性子)の質量になる。(ただし、ここで生じる光子やニュートリノは、それらの存在根拠の生成である。また、この場合の電子は(存在根拠に対応するが存在には対応しないので)波動関数と U ( 1 ) ゲージ対称性を持たない。) m e が完全に0になるとき(光子の存在根拠が生じるとき)、 σ e 2 は完全に0にはならず核子間の核引力を与えるが、 σ e 2 が完全に0になるとき(核子間の核斥力になるとき)、 m e は完全に0にならずニュートリノの存在根拠が生じる。(核子は同種粒子なのでスピンの向きが反平行のとき位置がそろう。そのとき無限大の核斥力により核子は離れていく。一方、スピンが平行の核子は位置がそろわないようにふるまうので、それが核子間の斥力のように見える。なお、中性子は消滅する電子質量以上の質量を取り込んで質量をわずかに増やし、陽子と異なる固有状態になる。)こうしてできた核力に関する σ e 2 σ p 2 は対称的なので、 σ p 2 はクーロン力に関する σ e 2 よりもずっと小さい。(核力に関する σ e 2 はもとからある σ p 2 とともに存在するので、中性子は単独では安定に存在できない。)
 ダークマターは熱運動をしないので、質量 M のダークマターが空間の各点につくる重力ポテンシャル ϕ = ± G M r n - 2 n 3 は、熱運動の影響を受けない(基底状態にある)。したがって、空間次元 n は3になる。(次元が1と2のとき、ニュートンポテンシャルをつくる積分は発散する。)ただし、半径 r が1よりも大きい領域の重力は引力であり、半径 r が1よりも小さい領域の重力は斥力である。この斥力の領域がダークマターの内部である。(ダークマターの外側の物質はダークマターの中心から引力を受けるが、ダークマターの内部に侵入した物質はダークマターと相互作用しない。このダークマターの熱運動の禁止が空間の次元を決める。)
 負エネルギー粒子は位置が決める固有状態に入る場合(光媒質)と運動量の量子数が決める固有状態に入る場合(ディラックの海)に分かれる。クーロンポテンシャルは単位体積内で増殖する負の無限大エネルギー粒子の観測から生まれ、重力ポテンシャルは増殖する光媒質の観測から生まれる。(クーロンポテンシャルは単位体積内で生ずるので単位体積内で完結する系(ローレンツ変換に対して不変な系)だが、重力ポテンシャルは光媒質の増殖(空間の増殖)から生じるので単位体積内で完結しない系(一般座標変換に対して不変な系)である。)
 負エネルギー粒子の増殖は非保存則にしたがうが、正エネルギー粒子の生成は保存則にしたがう。すなわち、物質宇宙誕生時に生じる静止陽子と静止反陽子は一定密度の静止負エネルギー陽子(光媒質)とともに生じる。(もし陽子や反陽子がディラックの海とともに生じると、無限個の陽子と反陽子が生じてしまう。)その後、静止陽子と静止反陽子が対消滅して放射成分が生じるが、この放射成分の温度が物質宇宙の誕生温度である。
 この温度は絶対零度ではないので、励起状態(対消滅しない陽子と反陽子)が生じる。しかし、この励起状態はダークエネルギーに対応するために光媒質の内部(地平線の外側)に入っていく。この励起状態がダークエネルギーフェルミ分布である。(ダークエネルギーフェルミ分布とダークエネルギーは地平線上で因果的に相互作用してエネルギー密度を共有する。)物質宇宙誕生時の放射成分とダークエネルギーフェルミ分布は熱平衡にあるので、観測されているダークエネルギーのエネルギー密度(これは時間的に一定である)を使って、物質宇宙の誕生温度を計算できる。その温度は T = 1.1483 × 10 11 K であり、ビッグバン元素合成が可能な温度である。なお、静止陽子と静止反陽子の対消滅は弱い相互作用(これはCとCPが破れている)を含み、かつ物質宇宙誕生時のこの対消滅は熱平衡でない。したがって、サハロフの条件により、物質宇宙誕生時のこの対消滅は、バリオン数とレプトン数を生成する。(物質宇宙誕生時のこの対消滅で生じる荷電パイオンの弱い相互作用による崩壊時にバリオン数が生成し、そのあとに生じるミューオンの弱い相互作用による崩壊時にレプトン数が生成する。ただし、電荷保存則により、バリオン数の生成は中性子の生成であり、レプトン数の生成は電子ニュートリノの生成である。)その後、物質宇宙は熱平衡になるので、新たにバリオン数とレプトン数の生成は生じず、バリオン数とレプトン数は保たれる。
 一方、ダークマターの質量はダークマターボース分布のエネルギーに対応する。ダークマターボース分布は光媒質の内部にあり、ダークマターフェルミ分布の温度と近似的に等しい温度を持つ。(物質宇宙誕生時に、ダークマターボース分布とダークエネルギーフェルミ分布は地平線の内部で熱平衡になるが、その後、両者は光媒質の内部に移動する。異なる種類の光媒質は因果関係を持たないので、ダークマターボース分布はダークエネルギーフェルミ分布と別の温度を持つことができる。(両者の温度の違いは、長さの単位を変化させて、スケール因子の変化とハッブル緊張を生む。)ダークマターの質量の一部は運動エネルギーに変化できるが、ダークマターが(等密度時以前から)非相対論的であるとき銀河系や太陽系が生じるので、人間原理により、ダークマターボース分布の温度とダークエネルギーフェルミ分布の温度は近似的に等しい。)また、ダークマターボース分布の質量と化学ポテンシャルは0である。(このときにかぎり、化学ポテンシャルのエネルギーに生じる無限個の粒子の影響を無視できる。)ダークエネルギーの体積は膨張するので、ダークエネルギーはダークマターの体積を最小にする。したがって、1個のダークマターに対応するボース粒子の数は1である。これらの条件から、ダークマターの半径 r D は、近似的に r D = 2.4957 × 10 -14 m であり、ダークマターの質量 m D は、近似的に m D = 4.7650 × 10 -29 kg である。このダークマターの半径は長さの単位である。なお、測定は光で行うが、光媒質の外部(地平線の内部)は測定対象なので、光(これは測定対象ではない)は地平線上(光媒質の内部と外部の境界)にある。また、ダークマターとダークエネルギーは測定対象ではないので地平線上(光媒質の内部と外部の境界)にある。
 数直線の0と1のあいだには整数の逆数が入るが、それは数直線の伸縮の影響を受ける。しかし、有理数をつくる場合に整数の逆数にかける整数 n は、数直線の伸縮の影響を受けない位相不変量である。これを定式化すると、整数を Z 、有理数を Q として、 k 1 Q = k 2 n Z と書ける。ただし、 Z Q はいずれも長さの次元を持ち、 k 2 は任意の次元を持つ値が1の定数、 k 1 は両辺の次元をそろえる値が1の定数である。位相不変量 n をダークマター(これは空洞と見なせる)の数と見なすと、 Z はダークマターの中心からダークマターの外部に伸びる半径であり、 Q はダークマターの中心からダークマターの内部に伸びる半径の n 倍である。その場合、上式の右辺は、 n 個のダークマターがつくる重力ポテンシャルの総和 n G M Z と見なせるので、 k 2 = G M = 1 L 3 T -2 が成り立つ。ただし、 L は長さの単位(ダークマターの半径)である。したがって、時間の単位 T T = 6.9913 × 10 -2 s である。
 数直線上にならべる整数を電荷 e に置き換えれば、同様に g= k 1 n e が成り立つ。ただし、 e g はいずれも電荷の次元を持ち、 k 1 は両辺の次元をそろえる値が1の定数である。また、位相不変量 n はモノポールの数である。ディラックの量子化条件 g = n c 2 e より、 k 1 = c2 = 1 M L 3 T -2 が成り立つ。したがって、質量の単位 M M = 4.9703 × 10 12 kg である。また、 α を微細構造定数として、 e 2 = 2 α M L 3 T -2 である。

公開日2024年06月17日
最終更新日2025年11月02日
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