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物質自我は物質宇宙観測者の自我であり、非物質自我は非物質宇宙観測者の自我である。資本主義社会では、基礎研究に応用が生じるとき、基礎研究者は勤労者から物質自我を受け取って経営者と大株主になり、勤労者は基礎研究者から非物質自我を受け取って消費者・一般株主・有権者になる。その後、経営者と消費者は通貨(非物質自我)と商品(物質自我)を交換して基礎研究者と勤労者に戻る。 脳内麻薬は非物質自我が物質宇宙にあらがうことを無力化する物質である。商品の生産は基礎研究者にとって(非物質自我の減少なので)脳内麻薬であり、消費は消費者にとって(非物質自我の減少なので)脳内麻薬である。しかし、一般株式を消費者に販売して資金調達することは基礎研究者に生じる非物質自我の減少(脳内麻薬)を内部情報にし、一般株式の配当は消費者に生じる非物質自我の減少(脳内麻薬)を内部情報にする。これは資本主義社会が脳内麻薬にあらがうことを意味するが、脳内麻薬へのあらがいは脳を制御して新しい脳機能を形成するので、資本主義社会は経済成長をともなう。 不動産宇宙はプランク定数の次元が物質宇宙と異なる非物質宇宙だが、不動産物質宇宙は物質宇宙の光媒質の内部にある。ただし、不動産物質宇宙の内部にも光と光媒質を定義できる。 資本主義社会では、不動産物質宇宙の光媒質の粒子数とエネルギーから重力ポテンシャル(これは家賃に対応する)が生じる。不動産物質宇宙の光媒質では、固有状態 のエネルギーはすべて同じ値 を持つが、経済成長にともない固有状態 にある粒子の不動産宇宙質量 が 倍になることは、粒子数が 倍になることに匹敵する。そこで、固有状態 のある粒子数を とすると、全エネルギーは だが、全粒子数を とすると、 は で近似できるので、全エネルギーは である。また、それと並行して、 を確率変数とし をパラメータとする多項分布 と、その積分 が生じる。(これらの積分からマクロな観測量(平均値)を得るには、積分を で割ればよい。)一方、 とすると、圧力 を定義できる。(家賃が一定のとき、 は不動産の総体積 が増えるほど小さくなる。)全エネルギー は非保存量なので、この圧力 の標本平均が母平均に近づく過程(エントロピー増大)は、 を一様分布にする。一様分布の多項分布 を(従属変数がついた)ガウス分布 で近似すると を得るが、時間 が十分大きいとき、この積分は(従属変数がついた)ニュートンポテンシャルを与える。従属変数に対応する確率 は、従属変数を無視するとき任意の値と次元を持つと考えると、これはニュートンポテンシャルに家賃の次元を与える。これは資本主義社会における不動産宇宙重力ポテンシャルであり、質量 の増加は所得の増加に対応する。 一方、保守主義社会では基礎研究の主体が基礎研究者ではなく王である。すなわち、保守主義社会は、基礎研究者にあらがえない脳内麻薬(名誉(王の物質自我))を与えて非物質自我を委縮させることで、基礎研究の主導権を王が握る。保守主義社会では、経済は成長しないので、全員の所得は一定だが、王の所得(税収)のみが余剰であり、その余剰の蓄積が王の資産の増加である。この場合、王は勤労者から非物質自我を受け取って経営者や宮殿の所有者になり、勤労者は王から物質自我を受け取って消費者や有権者になる。その後、経営者と消費者は通貨(物質自我)と商品(非物質自我)を交換して王と勤労者に戻る。(保守主義社会の勤労者は脳内麻薬にあらがわないので最低賃金で勤労する。したがって、保守主義社会の勤労者は貯蓄(資産)を持たない。また、経営者も脳内麻薬にあらがわないので最低価格で商品を販売する。また、勤労者と経営者は最大限の納税をするので、それを原資として王の宮殿が豪華になる。) 保守主義社会では、不動産宇宙の光媒質を構成する粒子の質量は王の宮殿に対応する質量 であり、その増加が不動産宇宙に重力ポテンシャルを生む。(すなわち、王の宮殿は異常不動産宇宙である。)その場合、 は不動産の総体積 の関数である。なお、王の宮殿をのぞく不動産に対応する質量 とすると、王の宮殿をのぞく不動産の家賃は であり、王の宮殿の家賃(基礎研究支出)は である。 人間社会は、資産総額に関するエントロピー増大により、資産増加倍率に格差がある社会(保守主義社会)から資産増加倍率に格差がない社会(資本主義社会)に移行する。このとき、基礎研究のプライバシーは保たれ、基礎研究は名誉から自由になる。
公開日2024年09月20日
最終更新日2025年11月10日 144thousandshares株式会社 代表取締役 大安のぼる |